たまりば

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スタートと切り替え

日本にゴードン博士の「親業」が導入されたのは1977年。

原文の「Parent Effectiveness Training」は、「親としての役割を効果的に果たすための訓練」という意味です。

エンパワメントやカウンセリングを業としている私が親業に注目した理由は、

1)カウンセリングで学ぶ実に様々なエッセンスが凝縮されている
2)専門家でなくても実践できる

ここ最近、子育てに心理学エッセンスを入れた本が沢山出回っているので、今となっては1)2)は普通です。
でも、結局、<親業>という仕事で使いこなせないのは、「全ての場面に適応できない」からだと思います。

例えば、リスニング(傾聴)訓練をしたとする。

子供が不安や怒りといった、心に問題を抱えている場合は、傾聴で対応可能です。
でも、子供の行動に対し、自分が不満や怒りといった心の問題を抱えている場合はどうでしょう?
自分の気持ちはほっておいていいの?
叱ったり、褒美をあげたり、何度自己嫌悪に陥ちいっていませんか?

例えば、アサーションの訓練をしたとする。

相手の行動、それに伴う自分への影響、自分の気持を、あきらめるわけでもなく、攻撃的でもなく、率直に伝えることができるようになります。
アサーションでは、相手に率直に伝えた結果、相手がどう考え、行動するかは相手に選択の権利があるとするので、相手の抵抗は少ないとは思いますがが、抵抗が全く無い訳ではない。
相手に生まれた抵抗の感情に対し、どう対応したらいいの?
そんな状態の時に、伝えることばかり繰り返したら、相手は苦しくならないかな?

例えば、褒め方・叱り方を学ぶ。

条件付きではなく、存在そのものを褒めることができるようになります。
結果だけでなく、やろうとした意欲やプロセスも褒めることができるようになるし、
無条件に叱るのではなく、条件付きで叱ることができるようになるでしょう。
でも、私たち親は、叱ることと、褒めることの2つ以外にできることは無いの?

子育て講座に行って、出来ない自分にがっかりする親に出会うことがあります。
もちろん、講座を受けたからすぐできるわけない。沢山練習して身につくものです。
でもその前に、練習しようとする時、今目の前に起きている状況は、
そのスキルを活用するタイミングなのでしょうか?
親の都合で、タイミングでない場面で、練習しているということはないでしょうか?
だから使いこなせないのでは?というのが、私がずっと思っていたことです。

私が親業に最も注目した点は

3)目の前で起きている行動は誰が問題を所有しているのか?
というところからスタートします。
そして、その分類に応じて効果的なスキルを使うこと

カウンセリングは、相手が問題を抱えているので、傾聴からスタートするけど、

<親業>では、相手の場合もあれば、自分の場合もあるし、双方の場合もあります。
夫と息子がケンカをしているなど、自分以外の複数の人間の場合もあるのです。

どこからスタートするかが、とっても重要なのでは?

そして、状況はやり取りの中で変わっていく。

今はどのタイミングなのか、見極めて、切り替えることが重要なのでは?

というわけで、時々、親業についても書きたいと思います。
カテゴリーに「親業」がありますので、過去の記事を読みたい方はどうぞ♪






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    Posted by rika_rika at 11:18│Comments(0)親業
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