たまりば

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EFCとオランダの共生教育

私が何故、これからお話するEFCという活動をやっているのか、
これから何をしようとするのか
自分自身で整理するためのブログになってしまいそうですが、
たぶん、今私の中で整理が必要な時期にきていると思うので、書かせてください。

私の軸はエンパワメントです。
「みんなちがってみんないい。ちがうからこそつながる。大きな力になる」です。

エンパワメントの手段として、
◎キャリアの理論とスキル
(自分の持ち味を知る。どう生きたいかを知る。社会を知る。社会で力を発揮する)
◎家族療法の理論とスキル(家族は社会の最小単位であり、チームである)
◎トゥルーカラーズ(自分の持ち味、相手の持ち味を知るためのツール)をつかっています。

そして、その中でも力を入れているのが、
『育てる』と『働く』、『学ぶ』と『働く』のCareer Transitionを円滑にする活動です。

『育てる』と『働く』では、親・子ども・社会(地域や職場)
『学ぶ』と『働く』では、教員・親・子ども・社会(学校や地域や職場)
が関係してきます。

その『学ぶ』と『働く』の1つの試みとして
ここ数年、教員のエンパワメントに気持ちがいく中で、今年は沢山のご縁がありました。

今年からエデュケーションフューチャーセンター(EFC)というNPOに関わっています。
http://www.educational-future-center.org/about/message.html
http://www.educational-future-center.org/project/index.html

メンバーはこんな方々です。

先日、そのEFCにて、
子どもの幸福度で第一位となったオランダ教育の第一任者である
『リヒテルズ直子さん』の来日に合わせ、講演会を企画しました。
オランダ教育とリヒテルズ直子さんについては、以前ブログを書きました。

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オランダの共生教育 学校が〈公共心〉を育てる
------------------------
◆近代って何? 
<歴史>
第一オイルショックの時に、
・オランダ:深刻な不況 ⇒ ワークシェアリング等による共生の模索
・日本: 第一次オイルショックからの比較的早い回復
 ⇒右肩上がりの経済成長⇒バブル突入⇒新自由主義
 =成長神話(成長幻想)となっていったのではないか。

結果、「近代」とは
・オランダ:中世の暗黒社会が終わり、光が差し込みタブーがなくなる世界
 =Enlightment  
 啓蒙思想により、合理的で多様性や自由を尊重する考え方が根付いている。
 民衆に民主主義が根付いている。
・日本:「近代」とは、西洋からの知識・技術や制度を取り入れた時代
 ⇒ 「近代 ≠ 産業化」 「近代 ≠ 物質主義」 であることを認識しなくてはいけない

結果、社会統合の方法のあり方として
・ オランダ:「分権化された権力」と「参加意欲のある市民」
・ 日本:「少数のエリート」と「大多数の同調する大衆」
⇒短期間に産業化するにはてっとりばやい統合方法
となってしまったのではないかという問いかけがありました。

高度成長が見込めない今、大多数が同調しなくなり、混乱している日本ですが、
どうなんでしょう?少数のエリートを批判するだけで、
「少数のエリート」がいい人に置き変わらないかと期待している(⇒民主党の圧勝?)、
そして諦めている「大多数の大衆」になっていないか?
今こそ、共生を模索して「参加意欲のある市民」になる時でないか?と思うところです。

◆インクルージョン教育(共生教育)
特別支援教育ではない
一人一人の発達が保障されている教育

これを国が徹底的に支援していること。
学校の権限、親の権限、子どもの権限が保障されていること。
国、学校、親、子どもがそれぞれが責任をもち、全体の目的のために共同で動いていること
オランダになる必要はありませんが、見習いたい、参考にしたいヒントが沢山ありました。

★教育遅滞
=できるはずなのに社会的環境がそうさせていない子どもたち
という定義があり、国が資金を出している、権利が保障されている

★子ども一人一人の発達段階を記録に残す制度
 子どもの発達を把握、管理、学校にコンサル、共同でプログラムを開発する専任の人がいる(教育監督局)
 半年に1回試験を行い、右肩上がりに伸びていない子どもは個別プログラムを組むことが制度化されている
 テストは日本のような学力テストでも5段階評価でもない。
 ※毎回5をとる子どもでも、発達していない可能性があるから。レベルが違っても一人一人が発達することを重視

★先生の子供の見方=子どもは一人一人得意なものがある
 空間、身体、言語、数理、思考、社会性、自然、音楽と8つの分野で見て、
 例えば、思考がすぐれている子どもには、静かな場所を与える、テーマを与えるなど
 手を変え品を変え、一人一人の子供が発達できるよう工夫

★教室はサークル対話
 目が合う、耳を傾ける、お互いに意見を出し合う、共同で何かを生み出すが尊重

★個別の時間割
 個別に1週間の課題を与える。どこからはじめるか、何曜日にやるのかは生徒が自分で決めて時間割に書き込む。
 選ぶ=責任を持つこと。計画性が身に着く、自分が何が得意なのか発見できる等

★ポートフォリオによる自己評価
 先生が5段階をつけるのではなく、生徒が毎週、自分が一番良くできたことを伝え、次に何をするかを先生と相談して決める
 記録がたまっていき、子どもも教師も親も成長がみえる。     

◆子どもは仲間の市民という考え方
★ピースフルスクール
 皆違って当たり前という考え方が前提の上で上級生をファシリテーターとして訓練する制度
 上級生が下級生の仲介役になることで先生の負担を軽減する
★早くから共生の仕方を育てる
 ・4歳からの生徒会
 ・高校生の講義運動:
   教育、学校制度に関する苦情、提案を高校生が電話でうけ、まとめることを国が資金面で支援する

一人一人の発達が保障する教育というのは、一見手間がかかりそうです。
でも、それは管理しようとするからではないでしょうか?
子どもに対し、自立、主体性、自主性を望む日本であり、私たち大人ですが、
どれだけ人の成長を信じられるか(例え子どもであろうと)、
どれだけ手間をかけるか、工夫するか、
真剣に取り組む覚悟みたいなものが、私にあるのか?

オランダは、教育の改革に10年~15年かかったそうです。
これから私たちの10年が始まります。諦めずに一人一人がやれることを!
私がやれることを!






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    Posted by rika_rika at 11:23│Comments(3)Colors
    この記事へのコメント
    初めまして。以前より、時折ブログを拝見している者です。
    rikarikaさんの真摯な姿勢がとても好きです。

    実は高校生の娘の事で相談できるところを探しているのですが、rikarikaさんは、個人カウンセリングなどは行なっていらっしゃらないのでしょうか?

    私共は多摩地域在住ですので、もしやっていらっしゃるようでしたら、詳細等をお教え頂ければ嬉しいです。

    学校の担任やスクールカウンセラーといった方々にも相談していますが、なかなか突破口が見出せず、悶々としており、何とかしたいともがいているところです。

    コメント欄で失礼とは思いましたが、どちらにご連絡したら良いかわからず書き込ませて頂きました。。
    Posted by 薔薇色 at 2010年10月17日 07:32
    薔薇色さん はじめまして rikarikaです。

    学校やスクールカウンセラーに相談しているものの、なかなか突破口が見られず、他に何か方法はないか探していらっしゃるのですね。

    私が対応しますと言う前に、他にも方法がないのか考えてみました。

    娘さんのお悩みの内容がわかりませんが、どの分野も専門性をもち、悩み全般に対応できる場としては、日本家族カウンセリング協会が運営しているファミリーサポートルームをご紹介できます。

    家族療法というのをご存じでしょうか?
    家族をつかって問題を解決する療法です。

    カウンセリングを受ける人は個人でも家族複数名でも構まいません。個人カウンセリングと異なるのは、個人の病理という観点からカウンセリングするのではなく、家族のコミュニケーションスタイルや、歴史、構造、または学校や職場などの他のシステムとの関係をふまえて、悪循環を良循環に変えていく解決のための資源を探します。傾聴し、家族と相談しながら、危機を乗り越えるために比較的積極的に宿題なども出していく療法です。

    カウンセラーも2名つき、カウンセラーもまた相談しあいながら計画を立てていきます。その分、相談者との相性であったり、カウンセラーのクセがでにくいのも特徴です。

    一人で受けても家族数名で同時に受けても90分8000円です。(もしくは60分6000円)

    学校のカウンセラーですと、無料でしょうから、お高く感じられるかもしれませんが、カウンセラーが2名ついて、1時間1000円(90分の場合は1000円きる)というのは、家族療法ではかなり安い方だと思います(個人ではなく日本家族カウンセリング協会が運営しているため安い)

    東京メトロ丸の内線の南阿佐ヶ谷駅にあります。
    場所や時間態などはこちら
    http://j-f-c-a.org/index.php?catid=22&blogid=3

    もし、ファミリーサポートルームにお電話される場合は、家族相談士の鷺島利佳(さぎしま りか)の紹介でとお伝えください。

    上記以外ですと、東京大学など心理学部をもつ大学院の多くがカウンセリングルームをもっていますので、そこも料金は比較的安いです。(ただ、大学の場合は、学生ではなく教授に見てもらうのほうが確かですね)

    家族療法で対応してくれる機関一覧です。参考にしてください。
    http://www.kazoku-shinri.com/counseling/dokode.htm

    お問い合わせしただいた私が担当する場合ですが、私一人で家族療法をやる場合は、90分7000円。2回目以降60分5000円になります。2名体制でやる場合は、ファミリーサポートルームと同じ料金になります。出向くとなると交通費も加わります。

    以上、ご検討の上、私が担当したほうがよいということであればまたご連絡ください。
    Posted by rikarika at 2010年10月17日 10:02
    rikarikaさま

    早速のご返信ありがとうございます!
    また、非常に詳細に書いていただきまして、恐縮です。

    そうですね、その料金は、カウンセラー2人いらっしゃるのに、とても良心的な価格設定だと思います。

    娘の様子も見ながら、よく検討してみます。
    rikarikaさんへ依頼する場合は、またご連絡させて頂きます。
    ありがとうございました。
    Posted by 薔薇色 at 2010年10月17日 16:34
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