たまりば

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スローなカフェのつくりかた

国分寺にある伝説のカフェ「カフェスロー」のオーナーでもあり、
「暮らしをかえる、世界がかわる スローなカフェのつくりかた」の著者でもある
吉岡淳さんのお話を聴く機会がありました。

カフェスローをご存知ですか?
1999年に誕生した「ナマケモノ倶楽部」の
活動拠点の場として2001年にオープンしたカフェです。
スローなカフェのつくりかた

「ナマケモノ倶楽部」は、
環境運動に関わる人の生活と、掲げている環境問題というテーマが
一致しなくても問われないことに疑問を持った人たちが集まり、
まずは自らが「自然に負荷を与えないライフスタイル」を実践しようと、
そのための情報提供や活動の場を企画運営しているNGOです。
そして、環境問題を経済活動からも変えていこうと、
フェアトレードとスローライフを軸にした環境共生型ビジネスを
「スロービジネス」と定義し、こういった社会運動を応援しています。

「カフェスロー」はその第一号店なのですが、
ここには、スローカフェ宣言という、マニュフェスト(公約)みたいなものがあります。

●ひとつ、スローカフェはオーガニックカフェ
●ひとつ、スローカフェはフェアトレードショップ
●ひとつ、スローカフェはスローフード
●ひとつ、スローカフェはスローマネー
●ひとつ、ストーカフェはインフォ・カフェ
●ひとつ、スローカフェはスロービジネス
●ひとつ、スローカフェはスローデザイン
●ひとつ、スローカフェは子どもと共に育つカフェ
●ひとつ、スローカフェはコミュニティ
●ひとつ、スローカフェはナマケモノ的ライフスタイル

私が面白いなと思ったことが3つあります。
1つは、「インフォ・カフェ」の在り方です。
その店のコンセプトや発信したい情報を、
ショップカードや情報誌にして店に置いてあるのはよく目にすると思います。
カフェスローが面白いのは、店そのものが情報だということです。

内装は珪藻土やワラ、家具はリユース商品
料理はオーガニック、フェアトレード商品、スローフード
その他、地球に負荷をかけない工夫が随時に見られます。
・ナプキンやおしぼりを置かない
・生ゴミを出さない(まかない料理も含めて全部使い切る)
・仕入れるコーヒーの栽培方法にこだわる
・地域通貨(利子を産まない通貨)
etc 店に置かれているもの(結果)、そこに至るまでの過程全てに
「環境に負荷をかけないライフスタイル」に関する情報なのです。
具体的に具現化されたライフスイルを目にし、体験することができます。

すごいなああ!!!

2つ目は、「物を売る発想ではなく、物語を語るという発想」
1つ目の「インフォカフェ」の在り方に繋がってきますが、
どういう経緯でそれがここにあるのか、
質問を受ければそのことを一生懸命語るスタッフの存在です。

これはキャリアカウンセリングを業とするものとして、とても感動的なことです。
キャリアカウンセリングで沢山の人にお会いすることは、
同時に、沢山の職業、沢山の物語に出会うことでもあります。

私たちが普通に目にしている商品やサービス。
この商品やサービスの裏側には、
沢山の人の想いや創造や協力、努力が詰まっているのです。
そんなことを知ってしまうと、
新商品の広告をみても、販売目的で声をかけてくる店員さんにも
なんだか愛おしくなってしまう時があります。

これに近いのかなと思います。
このフェアトレード商品がその店に届くまでには、
いろんな想いがこめられている。
商品を扱う人が、作り手と想いを共有し、感謝し、
また買い手とつながろうとしている。
そんな想いや努力に感動せずにはいられません。

3つ目は、「儲かるではなく、持続可能な経営を目指す」ということです。
例えば、営業時間。
通常のカフェとは違って、週休2日、11-19までの営業になっています。
スラッフのモチベーションが高いと、自然と客への対応に反映し、
結果的にお客さんにとって、居心地の良い場になるからだということです。

そんな客への居心地の良さへのこだわりは、随所にみられます。
店の空間(珪藻土、広さ、暗さ、緑)や食事はもちろんのこと、
スローカフェでは、さまざまなイベントが開催されています。
有名なのは、暗闇カフェ。
今は、キャンドルナイトと言う言葉も有名になりましたが、
当時、キャンドルの灯りだけで食事をとるというのは画期的だったようです。
キャンドルの灯りの中、電気を使えないので音楽ももちろん生演奏。
多くの人の心をつかみました。

現在は、生演奏、映画上映会、ヨガやアロマテラピー、ギャラリー
と多くのイベントが開催されています。
カフェに来た人が、今度は主催者になる。
そこにまた人が集まる。
まさにコミュニティを生みだす担い手としてのカフェを成功させました。

吉岡さんが、30年あまり務めたユネスコを退社し、
この世界に身を投じることに影響を与えたものとして
平和の文化
を挙げていました。

まず地域の中に平和の文化が育つこと
地域の中で、平和の文化を阻害する要因をなくしていくこと
そんな平和の文化をもった地域と地域がつながっていくこと
これが平和をつくるということなのだそうです。

私も5年前、キャリアカウンセラーという仕事をしている中で、
子どもが入院し、自分の在り方を問わずにはいられない体験をしました。
他人の子ども、社会にばかり目を向けて、自分の足元はどうだったんだろう?
身近な大切な人を大切にできずに、周りを幸せにできるのだろうか?

今は、
・身近で大切な人を大切にすること
・自分の経験を社会に還元すること
の2つのバランスをとることを大切にしています。

身近なところから、自分ができることから。

お隣さんと挨拶していますか?
ご主人とはどんな会話をしていますか?
子どもが最近一番嬉しかったことはなんですか?

平和の文化、身の回りからつくりたいですね。








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