たまりば

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チャレンジの場

夏休みですね。

私が所属している「公益法人ジュニア・アチーブメント日本」では、
毎年この時期、夏休みを利用して、高校生向けのイベントを複数開催します。

★英語でチャレンジ!ビジネスプランコンテスト
全国の高校生を対象にしています。1チーム2人で出場します。

今年のお題は、「中国でエコフレンドリーなサービスを展開する」でした。
全国から集まったビジネスプランを審査し、通過した7組(14名)が国内決勝に進出しました。
上位3組は、シンガポールで行われる国際大会に出場できます。

早めに来て、練習する高校生たち。緊張がみなぎっています。
通過して、プレゼン準備までは2週間。
その間に、パワーポイントの作成、試作品制作、プレゼン準備をしなければいけません。
それだけでも、ハードルが高いのに、全て英語です。

しかし、彼ら彼女は、とてもしっかりしていました。
社会人(しかも、企業のTOPや大学教授)を前にして、堂々と発表。

彼ら彼女をみていて、思ったことがあります。
しっかりしている、堂々としているのは、
いかに、やるだけのことをやったかではないかと。

結果発表では、勝った人は大声を出したり、抱き合ったり、泣いたりで大喜び。
負けた人は口をきゅっと絞って、悔しさをかみしめていました。
でも、その後、自分たちのどこを改善したらいいのか審査員に尋ね、
来年に向けて、早くも意欲を見せていました。

勝った人は、シンガポールで他の国と高校生と競い合います。
新しいお題が出るので、いちからはじめなければいけません。
しかも、猶予は1日半。徹夜覚悟の真剣勝負。

子どもにチャレンジの場を!

やるだけのことをやったと思える体験。
自分はここまでできるんだという自分への信頼。
パートナーがいることの心強さ、互いに補いあう感覚、有難さ。


勝とうが負けようが、一度乗り越えられたら、また乗り越えられると思えるものです。
自分はやれる。チャレンジできる。
そんな感覚を身につけるには、体験しかありません。

子どもたちにチャレンジの場を!

ビジネスプランコンテストの詳細はここ

★都立高校生ジョブシャドウ
詳細はここ

今年で4回目。
東京都には180ほどの都立高校がありますが、
その中から希望者を募り、
最大120名の高校生にジョブシャドウに参加してもらうものです。

ジョブシャドウとは、
「人がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている人を見る」プログラムです。
その名の通り、シャドウ(影)のように社員にくっつき、
仕事をしている人の取り組み姿勢をじっくり観察し、
そこから何かを感じる、発見する機会を与えるものです。

仕事というものは、人がしているということを実感します。
会社という組織は、人が動かしていることを実感します。

ここがとても大きいのです。
決して、言われたことをやっているだけではない。歯車ではない。
一人ではやるわけではない。仲間とやればいい。
とっても疲れるけど、疲れるだけではない。
仕事を通して、人が得ているもの。
お金だけでなく、やりがいや、成長や、つながりなど。
いろんなことを体感することができるのです。

決して、適正検査では、進路指導や個人カウンセリングでは得られない
体感が、ジョブシャドウにはあります。

お父さんは、毎晩カップ酒だけど、今日はビールを飲ませてあげたい
といった高校生がいました。

大変!だけどやれると思った。といった高校生がいました。

「大変」という言葉には、マイナスの要素だけでなく、
チャレンジや成長の意味があるんだよ。

★キャリアメンタリングプログラム
養護施設の高校生を対象にしたプログラムです。
養護施設の高校生は、卒業したら施設を出なければいけません。
進学や就職も大きな転機で、一般の高校生にとっても困難な出来事ですが、
彼ら彼女は、生活の基盤である家もなくなるのです。

就職する高校生は、住み込みや寮がある職場を探すなど、
選択肢も少なくなります。

また、DVなどで施設に入った子どもが多いため、
自分に自信をもつことや、コミュニケーションに不安を抱えている子も少なくありません。
新しい環境に大きな不安を抱えているのです。

このプログラムは、大人1人がべったり、まる1日、高校生に付き添います。
その中では、
・就職スキル(自分の良さを引き出す、自分の良さを表現する)の向上
・自己効力感の向上
(はじめて出会った大人が、1日かけて真剣に耳を傾け、共感し、相談に乗る。
なんとか踏み出せそう、なんとかがんばっていけそうという思いの向上)
を目的としています。

このプログラムは、今年で5年目ですが、毎回感動します。

一人の大人と一人の高校生が出会った偶然と必然。
人と人の関係において、
支援する側と支援される側、一方的な関係はないという確信。

私たちは、出会った人といつでもエンパワメントしあえる力を
もっている


エンパワメントは一方通行ではない。
あなたが相手に対し、エンパワーしようと関わった時、
あなたもきっと、あたたかく、そしてなんともいいようのない
自己肯定感や感謝を感じることでしょう。

それが人がもつ力なのだと思います。
一人一人できることから。



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    Posted by rika_rika at 10:30│Comments(0)キャリア
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